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2006年3月29日 (水)

ヒストリー・オブ・バイオレンス

      Wpa1024_768   夕方までに脚本のノルマの4分の3を仕上げることが出来たので、夜はデビッド・クローネンバーグの「ヒストリー・オブ・バイオレンス」を観に関内まで。この横浜ニューテアトルは伊勢崎町で次々と潰れる映画館が多い中頑張っている老舗映画館でかつては洋画の名画座だった。ただ、映写に難あり。終始画面の一部分のピントがあっていなかった・・・。予算的に大変でしょうが、このあたりは何とかして欲しいです。まあ、映画と劇場の雰囲気はぴったり合っていましたが、多分東劇よりも・・・。

 映画のほうは中々の傑作。と言うか新作ではこれがいまのところ一番かなあ。昔、黒沢清監督とクローネンバーグの話をしていて「基本的に拳銃の撃ちあいシーンが撮りたい監督なのではないか?」と言うことになったが、これはまさにそれを裏付ける映画であった。とにかく無駄なシーンは一つもなし。バイオレンスシーンとエロシーンを力強い映像と、ハワード・ショワのゴージャスな音楽で盛り上げて(?)、いや盛り上がりはしないけど、官能的に描き上げていく。映画の内容はいたってシンプルで、昔の中西部の田舎舞台の殴りこみアクションもののジャンルに近い。ジョン・フリンの「組織」とか、ジョナサン・デミの「怒りの山河」とか・・・。これピーター・フォンダ主演でも充分成り立つんじゃないか。悪役のエド・ハリスも、ウイリアム・ハートも70年代アメリカ映画顔だ。子供とのやりとりや奥さんとのシーンの簡潔(エロシーン以外)さは、見習うべきところが多い。都合3回あるアクションシーンも素晴らしい。彼の強さはスティーブン・セガールの比ではない。そしてその瞬殺のテクニックゆえにラストの寒々とした夕食シーンが胸に染みるのだ。まさに暴力を見せることで暴力について考える映画だった。つまりこれこそ本当の「暴力映画」だろう。

 クローネンバーグ60代だが、冒頭の長回しなどまだまだ若々しい。40代の僕も、まだまだ映画撮りたくなりました。

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