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2006年4月

2006年4月26日 (水)

中川信夫 日本残酷物語

 午前中は『怪談新耳袋』の脚本直し。午後からはラピュタ阿佐ヶ谷まで中川信夫監督の「日本残酷物語」を観にいく。会場には中原昌也氏や井口君それにキングレコードの山口さんなんかまで来ていて、平日の昼間だと言うのに超満員だった。映画のほうは、正真正銘のモンド映画。ヤコペッティの『世界残酷物語』のパチモン企画でピンク映画のチェーンで公開された1963年の映画。冒頭いきなり「ここに残酷あり!」と言う黒バックに白抜きの筆文字がガーン!と浮かぶところからもう中川信夫。「地獄」のオープニングを髣髴とさせる。構成的には北海道の熊祭りで熊の皮を剥ぐところから始まり、列島縦断して長崎原爆から当時の最南端の奄美大島の風葬まで、結構真面目?にドキュメンタリーとして描かれるが、自殺の名所で水中カメラを使って死体の人形を仰角で撮ったりする映像の構成はまさに中川信夫独特の構図であり、時折それとわかるヤラセ場面の妙にしっかりとした映像がキワモノを超えて確りとした映画として成立させている。ナレーションはなんと宮田輝。井口君も山口さんもこの人を知らなかったようだが、宮田輝はNHKのタレントアナウンサーの草分け的存在で、紅白歌合戦の司会をやったりした後、自民党から参議院議員に立候補してトップ当選を果たした人物である。そんな人ががなんでこの映画のナレーションを務めたかわからないが、このナレーションの暢気な感じがまたよかった。それほどキワドイシーンはないけど、60年代初頭の日本の風俗を見ているだけでも結構楽しめる映画だった。と言うことはつまり編集や構成が確りしているからなんだろうね。大らかな気持ちになる映画だった。後で調べたら編集の永田伸はマキノの「次郎長三国志1~4」の編集マン長田伸氏の変名だったことがわかった。道理でうまいわけだねえ。長田伸は成瀬の「石中先生行上記」なんかにも携わってますね。

 それにしても平日の昼だと言うのに超満員。しかもそこで『怪談新耳袋』のプロデューサーと監督2人が出くわすと言うのはいったいなんなんだ?映画終了後は近くで手作りハンバーガーを山口さんや井口君と食べて帰る。

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2006年4月25日 (火)

ロケハン

 「怪談新耳袋」のロケハンで、所沢~御殿場と言う関東縦断ロケハンルート。朝は、三宅君、ムラケン、井口君と僕と4人の監督が同乗して新宿から所沢まで向かったが、実に濃厚な映画のトークでロケハン車の中が花開いた。この面子が集まるBsiってなんなんだろう?と言う話になって、皆の普段撮っている映画からするとかなり芸風の違うことをやっていたりするんじゃないかとか、中川信夫やら野村芳太郎やら「HOSTEL」やらの話で盛り上がる。午後からは3人と別れて、僕一人でスタッフと共に御殿場へ。ちょっと寂しかったなあ。

 そういえば助監督時代も黒沢清組に限ってはロケハン車の殆どが映画の話で盛り上がっていたのを思い出す。黒沢さんは僕の助監督としての技術よりも、こうした映画の話で盛り上げるから僕をいつも使っていたのではないかとさえ思う。とにかく朝から晩まで車の中で映画の話をしていた。ちなみに僕は車の中で眠ると言うことができないので常にしゃべっています。デビュー当時あんまりしゃべるので、記録のおばさんにもう少し静かにしてくれとロケバスの中で言われたことすらあった。監督になってからだよ。でも、黒沢さんと語り合った映画の話の記憶がいまの自分の血となり肉となっているのは間違いない。そういえば「ユリイカ」の青山君と助監督同士だった時代もいつも映画の話ばかりしていたけど、最近は助監督さんで映画の話で盛り上がる人は少ないね。助監督時代なんて助監督の仕事を覚えるより、こういうことのほうが大事だと思うんだけど・・・。勿論、仕事もできなくちゃ駄目ですが・・・。皆何より映画が好きだからスタッフやっていると思うんだけど、そうじゃないのかな?

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2006年4月23日 (日)

ケータイ刑事 銭形泪 歌って踊って殺人事件 爆音上映

 昨日は雨の広島入り。横川シネマで、夜の10時過ぎから加藤賢崇君とトークショー。賢崇君とは久々に会うので、6時頃から劇場で待ち合わせして横川シネマ近くの「得」と言うお店で広島お好み焼きを食べながら生ビール。「得」は以前に横川に来た時も入ったが、東京では絶対に食べられない量とうまさ。しかも安い。僕は、昔からお好み焼きは大阪のよりも焼きそばが入って広島名物の『おたふくソース』がたっぷりかかった広島お好み焼きの方が好きなんだけど、ここのは特にうまいな。もし横川に行くようなことがあれば『得』はお勧め。

060422_174401 と言うわけで、雨とさすがに10時過ぎと言うこともあってトークの客入りはちょっと寂しかったけど、トークそのものは盛り上がって、あっという間に40分くらい喋り続けてしまう。『ケータイ刑事』の話から、黒沢清組の話、日本映画の現在まで中々濃厚なトークでした。

で、圧巻だったのは「ケータイ刑事 銭形泪 歌って踊って殺人事件」の爆音上映。横川シネマは変則的な上映形態で、朝から「THE MOVIE」やるんだけど途中に何本か他の映画も入れ替えで上映されている。ちなみにこの日も「ロバと王女」(ジャック・ドミュー)「鴛鴦歌合戦」(マキノ雅弘)「T-REX ボーン・トウ・ブギー」(リンゴ・スター)と言う布陣で、偶然ではあるが全てミュージカルや音楽映画だった。そしてこの日は、音楽ライブ用のBOZEのスピーカーを持ち込んで、「ボーン・トウ・ブギー」の爆音上映が行われていたので、おなじデジタル上映の「歌って踊って殺人事件」でも爆音上映が可能になり、急遽音楽ライブ並の大音響での上映となった。これにはもう感動。特に、ミュージカルシーンでの高音質大音響の迫力には脳内が痺れまくった。これはまあ、横川シネマの溝口君の好意で実現できたもので、今後はもうないと思いますが、昨日「歌って踊って殺人事件」のライブ上映に遭遇できたお客さんは実に貴重な体験をしたと言わざるを得ない。東京でもやれると絶対に受けると思うんだけど・・・。

 終わってからは関係者のみで、僕が数年前に撮った海外向けのアクション短編(諸事情で門外不出)を爆音上映で見たり、3時まで映画について語り合ったり、短いけど中々濃厚な広島行きでした。

 横川シネマがんばれよ!

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2006年4月20日 (木)

ケータイ刑事 THE MOVIE 広島死闘編

 もうこれで終わりだと思っていた「ケータイ刑事 THE MOVIE」のイベントの番外編が決定いたしました。広島での上映です。

 広島 横川シネマにて

 4月22日(土)20:30『ケータイ刑事 THE MOVIE』上映
22:10 佐々木浩久×加藤賢崇トークショー
22:50「ケータイ刑事銭形泪 歌って踊って殺人事件」
23:40 終了予定

 と言うプログラムです。今回の注目は「歌って踊って殺人事件」のデジタル劇場上映と言うことですかねえ。実は「ゆうばりファンタスティック映画祭」では上映しているので、これが2度目と言うことですが、大型画面のDLPワイドステレオ音響上映での泪のダンスシーンは充分に見応えあるものになるでしょう。

 トークの加藤賢崇氏は、『歌って踊って殺人事件』でもろこし村の住人の川尻と言う役で出演しています。黒沢清監督の「ドレミファ娘の血は騒ぐ」で洞口依子の相手役で彼がスクリーンデビューした時からの付き合いで、この映画は僕の助監督デビュー作品でもありました。賢崇氏はボーカリストとしてテクノポップ界では著名な人で、「もろこし村音頭」で聞こえてくるの歌声は彼の声が中心です。ミュージカル編撮影時に、金剛地君が「まさかテクノポップの草分け賢崇さんと仕事が出来るなんて思わなくて、凄く嬉しいです」と語っていたのを思い出します。

 これはかなり盛り上がると思いますので中国地方お住まいの方はお時間あれば是非いらしてください

横川シネマ

http://ww41.tiki.ne.jp/~cinema-st/top.html 

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2006年4月16日 (日)

締め切りの波状攻撃

20周年アニバーサリー 死霊のはらわた DVD 20周年アニバーサリー 死霊のはらわた

販売元:ビデオメーカー
発売日:2006/05/05
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 銭形雷の直しを提出したら、すぐに短編ホラーの脚本直しで間が1日しかないと言うのは本当にきつい。ベイスターズ不振なのが逆に集中できると言う悲しいことになってしまっているが、これは仕方がない。今回は銭形雷の為に「死霊のはらわた3 キャプテンスーパーマーケット(EVIL DEAD3)」なんかを見直してみたが、これが久々に見ると結構まともなヒロイックファンタジーになっているので驚いた。DVD発売されているバージョンは日本公開の時ものとは違うラストのものだが、このラストがユニバーサルの逆鱗に触れて海外セールス向けにスーパーマーケットでの活劇シーンを撮り足したと言うのはどう言う事なんだろう?ユニバーサルはまじにヒロイックファンタジーを期待したんだろうか?ってこれって「EVIL DEAD」こと「死霊のはらわた3」ですよね?あのラストは後味が悪いと言う理由らしいが、充分笑えるオチなので、次回作に充分期待してしまったのに・・・あれから10年以上が経つが『死霊のはらわた4』は創らないんだろうか?勿論その時はブルース・キャンベル主演でやってほしいが・・・。 ちなみに今回の銭形雷はこの「EVIL DEAD3」のオリジナルバージョンの方を参考にしています。

 ところでこの『死霊のはらわた』シリーズ1作目~2作目~3作目と、どんどん演出が変わっていくのが面白い。1作目はそれなりに怖くもあったが、2作目からまさにブルース・キャンベルオンステージの様相を呈し、上記した3作目は副題が「ブルースキャンベルVS地獄の軍団」みたいな原題がつけられたワルノリ映画だ。サム・ライミもすっかり商売人になってしまいましたが、たまにはこういう映画も創って欲しいね。プロデューサーじゃなくて監督として・・・。

 『ケータイ刑事 THE MOVIE」も続編あるとしたらこのサム・ライミの『死霊のはらわた』シリーズのようにスケールアップするごとに壊れていくエンターティメントにならないものだろうか?遊び心満載は勉強するべき点が多い映画なのだから。行く末は「スパイダーマン」のような大作になってもいいし・・・。

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2006年4月14日 (金)

今度は古厩監督と

 銭形雷の脚本打ち合わせで多聞さん、田沢氏、古厩監督とBsiで打ち合わせ。古厩君とは彼が学生時代からの付き合いで、自主映画時代の彼の映画の試写とか呼んでもらったことがあったのはもうかれこれ13年くらい前じゃなかろうか?僕がデビュー作を撮った時に、何人か古厩君の同級生がスタッフにいた気がする。これは僕がJ・MOVIE・WARSと言うWOWOWの映画に関わっていたからで、当時WOWOWのプロデューサーだった仙頭さんが古厩君を可愛がっていたので交流があったのだ。古厩君は日大芸術学部の学生で、僕の師匠である長崎俊一監督の後輩にあたることも親しくなった所以である。それがこうして、また13年後に一緒に組めると言うのは感慨深いし、嬉しい。打ち合わせは楽しかった。この古厩君が監督する回も相当にぶっ飛んだ内容になりそうだが、かなり面白くもなりそうだ。いや、ネタ的にはヤヴァイですけどね。「アルタードステーツ」を銭形風に翻案とでも言うか・・・。まあ監督が古厩君だと聞いてからこのネタにしたんだけど、脚本の方向を理解してくれたのでほっとした。今日は、滅茶苦茶なアイディアを古厩君と僕で出し合って、田沢氏が素直にそれに疑問を投げかけ、多聞さんが纏めてくれると言うものだったが、これは中々傑作になるかもしれない。銭型シリーズの脚本は井口組に続いて2本目だがいろいろ楽しめます。

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2006年4月 7日 (金)

ケータイ刑事 THE MOVIE 最終日

 お疲れ様でした。今日で東京上映全て滞りなく終わりました。何度も劇場へ足を運んでくださった皆さんも一度だけ見てくれたみなさんもありがとうございました。

 今週は長短編併せて6本書いていまして、確り一つ一つ片付けているのですが、中々更新ができなくなっています。かいつまむと

 4月1日(土)は、銭形雷のプロット打ち合わせで新宿トーアに多聞さんに会いに行ったら、そのまま壇上へあがることになり、焦った。黒川芽以さんは、これで「ケータイ刑事」とは本当にしばらくお別れで、終了後、駐車場にまで送りに行った多聞さんが僕と二人になったとき「なんか寂しいね。やっぱり」と洩らしていたのが印象的でした。

4月2日(日) 午前中はホラー短編の脚本を書いて、昼から新宿トーアで夏帆ちゃんや奥さん諏訪太朗、山中聡さんらと舞台挨拶。夏帆ちゃんに、記念の写真を撮ってもらった。夏帆ちゃんのストラップのピンクの熊とうちにあるピンクの熊がそっくりだったので記念にうちの熊も持ってもらったのだが、残念なことに夏帆ちゃんのストラップは別なものに代わっていた。若い子って結構ストラップとか、変えるのものなのかな?これで、夏帆ちゃんのこの映画での宣伝はしばらくお休み。今回は急遽決まったのに来てくれてありがたかった。横浜は巨人に大敗。負けた試合は忘れよう。

 4月3~4日は、また別の映画のプロット書き。これが決まると大きい仕事になるけど、こんな忙しい時期に締め切りというのも残酷なものだ。4日の横浜=中日戦は引き分け。中々凄い試合だった。

 5日は雨で、本当はドリマックスの小板さんから中日戦のチケットを戴いていたのであるが、雨で中止になってしまった。僕は午前中は銭形の脚本を書いて、午後からキングレコードで取材。と、思ったら、ムービーカメラが回っていて焦る。それにしても木原さんは良く喋る。僕も喋る方だが、木原さんには勝てない。

 4月7日、今日は午前中銭形の脚本を書いて、午後から舞台挨拶。新宿で銭型雷のロケをやっていて、うちの奥さんがまたまた出演しているので陣中見舞い。次はホストクラブの話か・・・。帰ってきて脚本書き。横浜ー阪神線はふがいない敗戦。去年より戦い方行き当たりばったりになっているぞベイスターズ!

 この期間見た映画はリチャード・フライシャー追悼で『マジェスティック』と高林陽一『本陣殺人事件』。「マジェスティック」はチャールズ・ブロンソン主演の農家の親父が戦う70年代田舎アクションと言う最も僕が愛するジャンルの映画。脚本はエルモア・レナードなので、田舎の農民にしては台詞が粋すぎきらいもあるが、スター映画だからこれでいい。『本陣殺人事件』は何回見ても面白いのは原作をほぼそのまんま映画化しているからなんだろうな。ジーンンズ姿の中尾彬の金田一耕助はそれでも中々原作のイメージを壊していない。大映京都の残影がまだあった頃の映画だ。

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