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2006年8月16日 (水)

映画 東京裁判

東京裁判 DVD 東京裁判

販売元:キングレコード
発売日:2004/08/04
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 83年に製作された小林正樹監督によるこのドキュメンタリー映画は、4時間近い上映時間にも拘わらず、決して飽きさせることのない優れたエンタティメントでもある。晩年の映画が苦手だったせいか、小林正樹と言う監督にいい印象はあまりないのだが、この映画だけは何度見ても飽きない。前半は、なぜ、明治以降日本が戦争をしなくてはいけなかったかと言うことを、佐藤慶の素晴らしい滑舌のナレーションによって論理的に冷静に分析し検証され、後半は戦争責任を巡る戦勝国側の矛盾を検証し、東京裁判そのものの是非にまで言及している。オーストラリア人の裁判長ウエッブがあくまで「統帥権」の問題から天皇の戦争責任を追及しようと言うことに対し、アメリカの主席検事キーナンがそれを回避しようと画策していくところは中々興味深いし、演出の切れもよくこの映画が娯楽作品として充分楽しめる要素の一つにもなっている。個人的には、病気で法廷に立てなくなった石原莞爾が地方の公民館の簡易法廷で戦争論をぶちまけるところが好きです。思想の右左関係なく『男』を感じます。

 終戦記念日に是非お勧めの一本です。

 ちなみに、この映画は9割が当時のニュース映像や記録映像の編集(浦岡敬一)によって成立しているが、一部文献などの資料を直接撮った映像が挿入される。そのカメラマンが『ドレミファ娘の血は騒ぐ』の瓜生敏彦カメラマンであったと知ったのは随分後になってからであった。瓜生さんの話はとてつもなく面白いのだけど、これはまたそのうち書きます。

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コメント

東京裁判の映画でプライドってのを見たことがありますが、やっぱなんかA級戦犯でも美化して見えるような気がしました、

やっぱ監督の思想が映画に現れますよね。

投稿: KIKU SCOUT | 2006年8月16日 (水) 02時19分

「プライド」は、ここで紹介した「東京裁判」のドキュメンタリー映画を参考にしたカットもいくつか見受けられましたが、肝心の映画の出来の方があまりよくなかったですね。監督の伊藤俊也監督は若い頃に「さそり」なんかで、反国家、反体制をテーマに映画を撮っていた人なのですが・・・。時代が変われば、思想も変わるということなのでしょうか・・・。「プライド」を観て、口直しに「スターシップ・トゥルーパーズ」と言うハリウッド製SF映画を観て、余程こちらの方が戦争をきちんと描いているじゃないかと思ったほどでした。

投稿: sasaki | 2006年8月16日 (水) 09時06分

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