« 2006年10月29日 - 2006年11月4日 | トップページ | 2006年11月12日 - 2006年11月18日 »

2006年11月5日 - 2006年11月11日

2006年11月11日 (土)

間違いなく大傑作だった「叫」

 新橋の汐留ホールで黒沢清監督「叫」のマスコミお披露目試写。公開が先なので、余り語るとネタバレになるので差し控えますが、間違いなく大傑作。久々に物語の面白さを堪能し、幽霊の様々な運動(物理的、空間的)に度肝を抜かれ。そして、ラストに向かう終盤にはなぜか『物語』によって感動まで生まれる。テーマは信じるものだけが『許される』と言う「アカルイミライ」や「回路」に通じるちょっと異形の希望に関する映画。僕は黒沢さんの映画を試写で見て興奮を覚えたのは「CURE」以来ではないだろうか・・・。とにかく「CURE」以降の黒沢清の集大成のような映画であった。そして、この企画が監督一人の意向で生まれたのではなく、まさにプロデューサーと監督の利害の一致から生まれたものであることが素晴らしい。

 プレスによれば監督は「新しい幽霊の物語を「怪談」をモチーフにしようと考え、一瀬さんは「古臭い怪談ではなく現代的な不条理劇として物語を構築できないだろうかと高度なオファーを出した。と答えている。この映画は、まさにそのオファー通りの完成度高い「怪談」の現代的な不条理劇として完成し、舞台挨拶で監督が言うように「一瀬氏とのコンビネーションによってまさに生まれた映画」になっていたと思う。だからこれは、どのカットをとっても120パーセント黒沢映画でありながら、一方でプロデューサーの依頼に見事に答えた職人仕事だとも言えるのである。その仕事ぶりが本当に映画に対して潔らかであると思うのだ。

 とにかく、黒沢清を知る人も、未だ知らざる人も「叫」は絶対に観にいくべきだろう。嘘ではなく、ラストにはある「感動」が得られると思う。

 来春、シネセゾン渋谷他にてロードショー公開のようです。

| | コメント (2)

2006年11月 8日 (水)

日米野球

 日本がMLB選抜に全敗した。まあ、これは花相撲みたいなもんでお祭りでいいと思っていたが、MLB側の真剣勝負に日本のプロ野球選手会は辞退者続出と言う随分と失礼な対応をしたものだと思う。ハワードのどでかい本塁打は日本国内で見られるだけでも凄いことだったと思うし、レイエス、アンドリューなどやはり1流選手のパフォーマンスは素晴らしかった。だが、NPB選手会長の宮本は「もう役割は終わった」と勝手に結論づけて、辞退者続出もやむを得ないと言う考え方に持っていっている。そんなことで、日本のプロ野球は大丈夫なのか?野球と言うものに対するビジョンの違いを今回の大会でMLB選手の本気度は痛いほどに見せ付けてくれた。

 2年前、近鉄球団消滅の折、NPB選手会はファンを味方につけてストライキを決行し、なんとか楽天球団の誕生にまでこぎつけた。だが、それから2年が経ち、何かプロ野球界に変化はあったのだろうか?近鉄球団消滅の根本問題は何か解決の方向を見出せたのだろうか?巨人の人気低迷と共に巨人戦の放映権料は激減し、その恩恵にあずかってきたセリーグの各球団は新しいビジネスモデルを見つけられずに第2第3の近鉄予備軍を抱えている。それでも選手の年俸高騰はひたすら右肩上がりで、球団経営を圧迫し、日米野球のような興行には非協力的な立場をとる。今回、本気で参加してきたMLBチームの試合数を考えれば、疲れているからと言うのは理由にならないだろう。2年前の近鉄消滅の時の騒ぎは、結局、選手会とオーナーたちのエゴのぶつかり合いでしかなく、野球のこれからの発展のことなど誰も考えていなかったのではないかとさえ思えてくる。

 今後も日本のプロ野球界は益々経営の難しさに晒されるだろう。地方移転球団も出てくるだろうが、狭い日本の中ではそれも限られてくる。どうやって、プロ野球がファンに面白がって貰えるのか?選手会会長の宮本選手は日米野球の役割は終わったと言うが、そんなことを言っていると、最早、日本プロ野球の役割は終わったと世間から突きつけられても言い訳できない現実がいまそこにまで迫ってきていることを認識した方がいい。

| | コメント (0)

« 2006年10月29日 - 2006年11月4日 | トップページ | 2006年11月12日 - 2006年11月18日 »