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2007年4月15日 - 2007年4月21日

2007年4月21日 (土)

「最終兵器 鈴木則文降臨!」

 本日からシネマヴェーラ渋谷で「最終兵器 鈴木則文降臨!」と言う鈴木則文監督の特集上映があります。ソフト化されていない映画も多々あるので是非劇場へ足を運んでみてください。
http://www.cinemavera.com/programs.html

 個人的には「コータローまかり通る」と「ドカベン」がお勧めです。

 僕が『ケータイ刑事』シリーズや『学校の階段』を撮るときのルーツに考えているのがこのソクブンアイドル映画の系譜。バカバカしいにも程があると言うくらいにくだらないものを、加藤泰直伝の東映職人芸術映画に昇華させるソクブンアイドル映画を是非観て欲しいですね。
 昔は普通に夏休みやGWに東映がこう言う映画を公開していた。健全だったんだよなあ。

ソクブン映画以外では、
小谷承靖「ピンクレディーの活動大写真」加藤彰「野球狂の歌」とか、こう言うアイドル映画の傑作をまたスクリーンで観たいものです。どれもなんとなくいい感じよ。絶対にアイドル映画の領域を越えずに傑作になっています。
 
 そう言えば同劇場では「プロデューサー一瀬隆重の仕事」と言う特集も組まれますが、このプログラムで久しぶりに『血を吸う宇宙』が劇場で観られますのでこちらも是非。

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2007年4月20日 (金)

多村選手PV完成

 昨日から福岡ソフトバンクホークス多村選手PVの編集再開。

 いろいろ権利問題があって、ようやく多村選手のPVが完成。音楽は結局E藤氏に創ってもらったんだけど、これで今年でもう4本目だよ。彼と組むのは!しかし、中々いい曲が出来ました。スポーツ選手のPV映像にあてるオリジナル音楽なんて未知の領域のものだろうに実に器用に纏めてくれますね。

 しかし、まだまだいろいろクリアしなくてはいけない問題もありそうなので、纏めて2本創りました。最初の配信は『開幕編』、2回目が多村選手の「野球論編」です。個人的には配信2回目の方が野球について突っ込んだ内容のものになったので好きです。最初の配信は、開幕の日に打った本塁打映像を中心に編集しました。本塁打映像の方は、やはりプロカメラマンの映像がないとベストアングルに入れないので「九州東通」さんに協力していただいて、テレビ中継の映像をこちらで編集させていただきました。

 この本塁打映像を勢いに多村選手にもホームラン出して欲しいなあ。
 と言う祈りも込めて・・・。
 
 後は、最終的な球団や他球団の選手などの権利問題がクリアされれば配信開始となるでしょう。

 次のPV撮影開始は交流戦の時になる模様。

 

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2007年4月16日 (月)

中田秀夫監督 「怪談」

只今映画美学校の試写室から帰宅。
 中田秀夫監督の「怪談」を観て来ました。
 日本映画の最も良質な部分を引き継いだ立派な「撮影所」映画です。
 演出、撮影、美術、全てのクオリティがここ数年の日本映画でも類を見ない完成度です。レビューの続きはまた後で書きますが、とりあえずあまりにも素晴らしかったので。

  日本映画がテレビドラマの大型画面化していく中で、『大奥』なんて東映京都が作る映画ですら軽いペラペラな画面構成でしかなかったものが、日本のインディペンデントの映画会社が創る時代劇がかつての大映映画の格調に迫るクオリティを達成できたことが何よりまず嬉しい。中田秀夫監督の映画は殆ど観ているが、僕にとってはこれが最高傑作となったし、中田さんの個人的な積み重ねがあって「怪談」は達成されたのかなとも思う。恐らく10年前に中田さんが一瀬さんと一緒にこの映画の企画をやっても、ここまでの達成度は得られなかったのではないかと思う。人に歴史あり。やはり本当にいい映画はそう簡単にぽんぽん創れるものではない。スタッフの力量も含めて積み重ねだ。
 映画の内容は、いたってオーソドックスな『怪談』映画の流れをふんだんなセットと細部にわたるエキストラの演出まで含めて、良質だった重みのある時代劇を再現していく。物語は「真景累ヶ淵」のストレートな映画化で、怪談映画特有の歌舞伎演出的な技法もふんだんに取り入れている。このあたりは美術、照明の使い方含めて中川信夫的とも言えるが、むしろ中川信夫も歌舞伎の技法を駆使したものであろうから全く正しい怪談映画の作りであると思う。決して中川信夫のパロディにはなっていない本物さがある。
 尾上菊之助の芝居はまさに時代劇のそれで、主役としての華も含めて2時間の時間を彼に預けることが出来る。髷を結っただけで芝居は現代劇だった「大奥」とは雲泥の差があるだろう。
 それでいながら、中田さん特有のショッカー演出も随所に垣間見られ、良質な画面と芝居を堪能しているといきなり頭から水をかけられるような恐怖を与えられたりする。このあたりは「リング」以降の蓄積だろうが、中々怖い。
 
 総製作費は12億であるとプレスには書いてあったが、これくらいの金をかけないと最早映画的な時代劇は成立しないのかもしれない。回収をいうことを考えると、そう簡単には企画できないのかもしれないが、予算があっても時代劇から逃げてしまった某映画のようなことを考えれば、これくらいのことはやって欲しいと思う。
 
 本当に日本映画らしい日本映画を観たが、高校生の頃までは邦画の上映館では普通に観られたことだった。今普通に映画を創り、公開することは本当に大変なことになってしまうのだと思い知ったが、なんとかヒットさせて偽映画を駆逐してもらいたいものであります。

公式サイト 

http://www.kaidan-movie.jp/

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黒沢清映画について

こんなことを今更書いてもしょうがないが、ここ数年の黒沢さんの仕事は実に素晴らしいと思う。「ドッペルゲンガー」も「LOFT」も「叫」も。演出力を言えば日本では黒沢清の右に出る監督はいないと言っても過言ではない。ただ、WEB評なんかを読んでいると最近黒沢映画の評判をあまりいい方には感じなかったりすることがある。その殆どの論旨は自分が思い描いていた映画とは違うから認めないと言う者が殆どだ。確かに怖がる為に映画館へやってきて「LOFT」とか見せられると、これは「怖くはない」と思われる可能性は高い。ただ、それでも充分堪能できる素晴らしい映画であると僕は思う。僕は映画はあるがままに受け入れてしまえばどんな映画だって楽しめると思っているが、「わからない」ことが『悪』であるかのような評を目にすると、もう少し自分がいかに至らないかを知れと言いたくなる。いや、これは僕自身が昔、『わからない映画』に出会ったときにはいつもそうだったのだ。この映画が今の自分にわからないのは、自分の知識や教養や感覚と言ったすべてものがまだ人よりも劣っているからなのだ。と、自分に言い聞かせて必死でその映画作家の勉強をした。でも、いまは「自分がわからないこと」は否定してしまう人が多い。それじゃあ、つまらなくはないかと問いかけたい。世界と言うものは自分が知っているものより深いものがたくさんある。世界中の映画を観続けてもまだまだ学び足りないものは多い。そうしたことを探すことも娯楽と言える。
 世界の法則を見つけ出せ、と言うのは「カリスマ」の謳い文句だったが、まさに映画における「世界の法則」をもっと明確にして黒沢清の映画を認めなくてはいけない。

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ミュートウイットネス

企画の参考にこの辺りのホラー映画を観まくっていますが、「ミュートウイットネス」は、公開当時見逃していた映画なので大変面白く観ました。デ・パルマ初期の映画に似ているというか、前半は残酷エロ&ホラー&スラッシャー風で始まり、撮影所という場所を生かした演出に、シネフィル的なオマージュ(主にヒッチコック)を加味して、中盤以降はスパイスリラー映画風に展開していく。この後半部分がちょっと、何も怖くなくなってしまって、ヤクザVシネチックな雰囲気になってしまうのが何とも惜しいのですが、前半30分の勢いは今でも充分勉強になります。
 「ファイナルディスティネーション」は、宣伝協力を頼まれて出来なかったことがあるんですが、これも直球勝負のスラッシャー映画だった。死を予知して回避した若者たちが、『運命』と言う目に見えない悪魔の力によって殺されていく。この殺され方が中々に映画的で、雷が鋭利な建造物の一部に落ちて、それが崩れて人間を串刺しにしてしまうような「オーメン」風の偶然の殺され方のアイディアで勝負してくる。続編もあって、毎回、どう言う殺され方をしていくのか、それを知った主人公がどう回避していくのかが見せ所なんだけど、短くていい映画です。

 いずれも低予算映画ですが、本来こうしたホラーと言うのはB級映画の王道だったわけで、B級映画受難の時代にこれからどう言う地平を切り拓いていくのかが今後の我々の方向にも影響してくると思います。アメリカ映画はこうした市場がきちんとあるけど、日本では映画のマーケットが非常に狭いですからね。狭くしたのは観客の方でもあるのですが

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