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2007年6月24日 - 2007年6月30日

2007年6月28日 (木)

ケータイ刑事 銭形海 本編集

 朝から緑山スタジオにて本編集。今朝は奥さんの運転で送って貰う。自宅から緑山までの所要時間はおよそ70分。電車だと90分はかかるから車の方が速いかな。

 編集の方は順調に、いつも通りに、滞りなく。今回はカットバックの多用とか、視線の交錯による活劇性とか、普遍的な演出の方法を模索してみました。地味ですが、役者が妙な動きをせずとも物語を円滑に、あくまで物語の有用性を16:9の画面の中にどうやって納めていくか、運動させていくかに拘ってみました。いつもより脚本がシリアスな展開なので捕り物のパーマネントが浮かないように注意を払いました。

 編集が終わった素材を見ていたが、今回は中々いい出来だったので嬉しかった。草刈さんのバーボン刑事の軽さが素晴らしいです。もう20年来のお付き合いになりますが、僕にとっては、永遠のスターです。

 夕方からは恵比寿の某社に行って、初めて会うプロデューサーの方と打ち合わせ後帰宅。

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2007年6月25日 (月)

サッドヴァケイション

 渋谷の試写室で昼から「サッドヴァケイション」を観る。今年は中田秀夫監督の「怪談」という傑作もあるが、もう1本ここにも傑作が生まれたと言う感じだ。
 青山監督の映画を観ていていつも思うのは、最初のワンカットから「映画」ならではの時間が流れ始めるところが素敵だなあと思うのだけど、今回はそれに増して深く重たく残酷な、それでいて中々笑えたり出来るという、つまりは堂々たる「娯楽映画」として2時間以上の時間を楽しませてくれる点がいままでの作品の中でも群を抜いていたのではないか?と思った。前半は、犯罪映画風に始まるところがカッコイイ!まるでサミュエル・フラーの映画みたいに興奮させられる。かと思えば、ワンシーンワンカットで撮られた光石研の芝居で物凄く笑わせてもらい、健次の「ヴァケイション」を一緒に体験していくことになる。この擬似家族構築のシークエンスが停滞することなく、的確なカット攻勢で澱みない演出で捉えられていくところが美しい。やがて、健次は目覚め「サッドヴァケイション」は終わり、秩序は壊れるが母親のあまりに強大な力が「暴力」すらも無化して行く。しかし、この母親の存在は僕には『救い』と言うより何か、こう「スペースバンパイヤ」のご神体宇宙船のようで、強大な邪悪さと神聖さを伴って怖かった。

 僕は、車内の見た目の風車が回る道を走るカットから引き込まれてしまったのだけど、いつも映画を見るときに気にしてしまう手法と言ったものの存在が全然気にならず、ドラマに引き込まれ、芸達者な役者たちの芝居に引き込まれていくのは、監督の力量ゆえであろうと思う。特に短い出演場面ながら、ワンシーンワンカットで撮った光石研と斉藤陽一郎の芝居が秀逸でかなり笑わせてくれる。このシーンだけでもお金を払う価値はあるかもしれない。
 その後も、現代映画スター勢揃いといった感じの中盤は、実に的確にそれぞれの俳優が役を自分のものにしていて、宮崎あおいもオダギリジョーも過不足のない役割をコツコツ演じているのが素晴らしい。誰一人「俺が」「私が」を俳優自身が見せないのがいい。このあたりは監督との信頼関係もあろうが、若手の監督には出来ない芸当だろう。見事な俳優のアンサンブルだった。それでいて、全ての役者に見せ場がありきちんと「決め」は的確な「クローズアップ」で撮られている!当たり前のことだが、当たり前のカットが邦画には少なすぎるのでこの映画のカット割りは的確なのだ。

 映画的という言葉は安易には使えないし、難しい言葉だと思うがこの映画は「純度100パーセントの映画」だと思うし、立派なエンタティメントだ。
秋からシネマライズ渋谷で公開されるので、是非観てほしい映画だと思う。

今年は「サッドヴァケイション」と「怪談」があれば邦画はもういいかな・・・とさえ思った梅雨の1日であった。

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2007年6月24日 (日)

ワークショップ3日目

 テーマがテーマだけに重苦しいワークショップだった。ただ、今回も一つだけわかったことがある。
 「メソッド」と言うのは演技者の達成感はあっても、演出する側にとっては「知ったこっちゃない」ことの方が多いと言う事だ。役者の「気持ち」なんか、役者にとっては大事でも、観ている観客にも演出しているこちらにとっても「知ったこっちゃない」のだ。むしろ、的確に最小限で何を表現し得るかをその中で掴んだ方がいいと思うのだ。
 
 この3日間やったことって、「巨人の星」で星一徹が伴宙太に大リーグボール3号を打たせる為にベンチの奥で逆立ちさせて力みを抜いていた、そんな行為だったように思う。

 ただ、当たり前のことがいろいろと見えてきて、「対話」と「活劇」と言うことを重く感じるワークショップではあった。

 さて、この三日間の経験を元に7月頭にショートフィルムの撮影に入ります。内容は面白そうでっすよ。全然別のベクトルからやりたいことは沸々と沸いてきました。

 そう言えば朝一には『銭形海』の2話のCGチェックをしたけど、中々古田君頑張ってくれています。いつもとは違うリアルさを少しでも出せるようなオーダーなのでちょっと大変だと思います。

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