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2007年7月1日 - 2007年7月7日

2007年7月 7日 (土)

クロード・シャブロル 「石の微笑」

 About01_02 これはいい!と薦められていたので、「Q-AXシネマ」にてモーニングショー鑑賞。
 これは本当にいい出来だ。ジャンルとしては、「フィルム・ノアール」であり、運命の女と出会ったが為にどんどん酷いことになっていく「ファムファタール」映画の傑作だ。久々にルノアールの「浜辺の女」を観た時のような読後感。主人公と運命の女が出会った瞬間の「視線劇」の感情の高まりは、やはり自分の力をマダマダと思わせるに充分なシャブロルの演出力。あのカット、「見知らぬ乗客」をちょっと思い出したけど、あそこまでギミックではない。もっと、こう、ヤバイ感じがヒシヒシと伝わって来る。照明で雨を表現している中、濡れたまま部屋に入ってきて、はらりとドレスを脱いで裸で主人公に抱きつく2度目の出会いはまさに官能的な画面作り。運命の女との息が詰まりそうな地下室での密会シーンも素晴らしい。そんなに美人ではないんだけど、ヤバサ加減が丁度いい。

 フリッツ・ラングの「飾り窓の女」とかジャン・ルノアールの「浜辺の女」、ビリー・ワイルダーの「警視の告白」それに、最近ではデ・パルマが挑戦しているフィルムノアールの傑作群の中でもかなりいいんじゃなかろうか?

 実は僕が一番好きなジャンルがこの、ワルーーーイ「運命の女」に弄ばれてしまう駄目な男の犯罪ミステリと言うジャンルなんですよね。

 なんとも憂鬱な撮影照明が本当に素晴らしいフランス映画の傑作。原作は、ルース・レンデルの「石の微笑」と言うミステリなので、ミステリ好きにもお勧めですね。今書いている映画のプロットのラストと非常によく呼応しているものを感じたので映画的モチベーションはガーーン!と上がる。

 ところで今日から始まる『ケータイ刑事 銭形海』の大政絢さんは将来的にはこういった「運命の女」を演じると素晴らしいのではないかと思いました。「白いドレスの女」とかね。

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2007年7月 6日 (金)

怪談新耳袋 10万枚突破!

怪談新耳袋 百物語 DVD BOX DVD 怪談新耳袋 百物語 DVD BOX

販売元:キングレコード、ビーエス・アイ
発売日:2007/07/11
Amazon.co.jpで詳細を確認する

                                                    「怪談新耳袋」が売り上げ10万枚を突破しました。それを記念して、全作品が入ったDVDボックスが発売されることになりました。うちにもサンプルが届いたのですが全99本の詳細な解説、裏話を載せたライナーノーツがすっごく楽しいです。

未見の方はどうかこの機会にどうぞ!

                                            

     

BS-iとキングレコードが共同で制作し、2003年より放送してきた「怪談新耳袋」のDVD発売が6月末までに累計で10万枚を突破しました。

怪談新耳袋とは、怪奇話蒐集家の木原浩勝と中山市朗が全国を回って集めた実話物を原作としたホラードラマで、2003年より4年間で5分のショートフィルムとして99作、映画も3本制作されました。また、630日、77日には1時間のスペシャルドラマ2作がBS-iで放送されます。

監督陣にも「呪怨」の清水崇や「予言」の鶴田法男など「リング」の高橋洋など日本ホラーを代表する監督ばかりでなく、映画監督では佐々木浩久や山口雄大、井口昇、TBSの土井裕泰、平野俊一、吉田秋生、俳優の佐野史郎も参加。この作品は若手監督の登竜門にもなっており、若手映画監督の豊島圭介など、このシリーズから生まれた監督も多数輩出。ベテランと新人が多数参加したプロジェクトです。

これまで、TV・映画は海外20カ国以上で引き合いかあり、公開、DVD発売されています。

BS-i・キングレコード両社では10万本突破を記念して、これまで制作してきた599作をまとめたBOX「怪談新耳袋 百物語DVD BOX」(税込み23100DVD6枚組495分)を7月11日に発売します。

                               

 

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ショートフィルム撮影

 昨日と今日は、アプレワークショップでの「プラス1」と言う短編映画の撮影。自分で撮影照明をやれるところがこの仕事の楽しいところ。今回はDVX100Bと言うカメラを使ってCINE-LIKEガンマ、プログレッシブ30Pと言う設定で撮影しました。自分で撮影をやっていて面白いのは、カメラと俳優の距離感を直接掴めるので、四角いフレームの中でどう言う動きをすると何が出来るのか?と言う事が掴めると言うことです。今回は「学校の階段」で金谷氏がやっていたみたいに、一脚にペットボトルを括りつけて簡易スタディカムを作って、6分以上の長回しの芝居を撮ったりしました。
 ただ、実際に商業映画やドラマの現場で自分で撮影をやってみようとは思わないですね。やはり、カメラマンはカメラマンの確りとしたコンセプトがあって映画は成立しているので、何が出来て何が出来ないのか?と言う事は事前に頭に入れておく勉強にはなりますが、やはりサイズを切ったり、画作りは僕にはできません。それっぽいことは出来ても、やはり違うんですね。映画が好きだから、今回のように絞りで明かりをコントロールすることで、映画は光と影であると言う言葉の真意を掴んだりすることは出来ても、実際にはまだまだ・・・・。

 昨日は池袋の学校のロケセット、今日は葉山の森戸海岸での撮影でした。

 撮影は楽しかったけど、夜は親戚と電話でちょっと嫌な会話があって、結構暗い気持ちに・・・。やはり現場にいる時が一番楽しいのかなあ・・・。

 帰ったら「銭形海」のカンパケDVDが届いていたので、自宅のテレビで鑑賞。実は昼に撮った海岸と同じ海岸でロケしたんだけど、全然違う場所に見えるのが面白い。6月の日差しの方が実は紫外線が強いので、砂浜への反射が強くてより「夏」に見える。いや、やはり自分の撮影したものより断然いいです。

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2007年7月 3日 (火)

銭形海 MA

 11時に赤坂のスタジオで銭形海のMA。今回は音楽的にも、今までとは結構違ったアプローチ。前半の劇伴は殆どがラジオや店内BGMとしてスピーカーを通した音で構成したのが臨場感を生んで巧く行ったのではないかと思う。昨日自分で演じてきたシーンは結構ギャグってますが、自分が撮ったこの2話は加藤君の書いた脚本がそうだからなのだけど、ジュブナイルな推理劇の要素と切ないメロドラマの要素が入った大人も楽しめる内容になっていると思います。ただ、こうした推理劇をシリアスに撮っただけでは2時間ドラマの短縮版のようになってしまうので、そこをもう少し格調を持ってどう仕上げていくかに音楽面では苦労しました。その結果が前半は音楽はスピーカーを通した音だけで表現し、後半はブラームスを使いたいと言う僕のオーダーからクラシックの中の抽象的な、それでいてロマンチシズムを失わない音楽的な要素を摘出して、安易な犯人へのセンチメンタリズムを形成しないように、苦い悲恋の面を強調してみましたがこれが中々成功しました。これはこれで新鮮な「ケータイ刑事」に仕上がったと思います。個人的には自分が撮ったシリーズの中でも結構気に入っています。

  今回は1話目の口上部分の仕上げ終わる前に2話目を撮らざるを得なかったので、小中さんが撮ったものにあてた音楽の尺と僕が撮ってきたものがうまく融合するかどうか心配だったのですが、うまくはまってとりあえず胸を撫で下ろしました。

 とりあえず滞りなく仕事はひとつ終わって、気がついたら今回で僕が撮った『ケータイ刑事シリーズ』は映画を入れて20本目でした。区切りのいい作品で、満足の行く仕上がりの出来になったので嬉しいです。

 さて、明日は朝からワークショップの繋がりで撮るショートフィルムの撮影です。今週は他にも打ち合わせがあって、ちょっとしたヤマですね。倒れないように頑張ろう!

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2007年7月 2日 (月)

遂に「はひー」をやったぜ 銭形海出演

 Cimg0594_edited Cimg0595_edited今日は、 銭形海○話目にカメオ出演。うちの奥さんとの初の夫婦共演となったわけです。と言っても零の時のような大きな役での恥曝しはなく、ほんの1シーンのみ。まあ、気がつかない人は気がつかないかもしれない。
 しかし、確りやってきましたよ山城新伍直伝の「ハヒーーーーハヒーーーー」。山城さんの「ハヒー」は黒沢清監督の「スイートホーム」の助監督をやっていた折に、山城さんが何か恐ろしいことが起ころうとすると必ずこの「はひいいいはひいいいい」を披露してくれた。この山城さんの「はひいいいい」は持ち芸で、東映時代のコメディ作品では名物だったものだ。が、恐怖映画に強引にこの「はひいい」を持ち込んでは黒沢清に否定されていた山城さんは段々機嫌が悪くなっていったので、「僕は山城さんの「はひいい」が死ぬほど好きなんです」と助監督的フォローを言ったら「よくぞ!聞いてくれた!これはね、『アボット・コステロの凸凹幽霊屋敷』と言う映画で、幽霊を見たコステロがあまりの恐ろしさに声が出なくなって「はひいいいはひいいい」と声にならない声を出してアボットに伝えようとするものなのだよチミイ」と、その含蓄を披露してくれた。
 しかし、山城さん自身も「はひいい」の使い方は曖昧だったようで、ラストシーン、何故か箪笥の中で生き残っていた山城さんが自分を守ってくれたお守りを見つめると言うシーンで、意味深に見つめるはずの芝居に突如「はひいい」を入れたのだ。懸命な黒沢さんは「あの、それは山城さんを守ってくれたお守りですからそのリアクションは・・・」と否定されていた。
 あれから19年。いまや山城さんですら「はひいいい」をやることもなく、僕はことあるごとにこの「はひいいい」をいろいろな役者にお願いしてきたが、中々そのままやってくれる人はいなかった。あまりにくだらない話だが今回はこの「はひいいい」がかなりうまくいったのではないかと思う。監督も、草刈さんも大爆笑だったから・・・・。これからも僕は山城新伍の自称「はひいいい」伝道師を続けていくつもりである。

 ところで、草刈さんも大政さんも、僕が芝居するのを本当に動物園の動物でも見るように好奇の目で見ていたなあ。草刈さんのような憧れのスターに見つめられると、もうとてもじゃないがアガッテしまうので、必死に自分の目線を探すのが大変だった。

 でも、監督以外で出演だけで現場へ行くのってある意味無責任で気が楽ですね。プレッシャーゼロで本当に楽しかったです。それにしても今回の「銭形海」のスタッフは本当に優秀で素敵ですね。主軸のスタッフ2人がこの回で抜けてしまうのは勿体無いけど、なんとか今の底抜けに明るくて楽しい現場を維持して欲しいものです。現場には自由な風が吹きまくっています。このテンションをそのまま舞台にも持ち込めるといいのではないでしょうか?

 現場でいろいろ気分転換を図れて いい一日でした。

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