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2007年10月28日 - 2007年11月3日

2007年11月 1日 (木)

またまたクランクイン

 明日から、銭形海13話のクランクインで割り本をつくり、助監督に小杉まで受け取りに来てもらうことに。

 この間の映画は芝居を見てから、カメラマンととにかく一番いい引きの画を作ってもらってそこからどこまでカットを割らずに芝居を作れるかを考えたのだが、今回は予めカットを割らなくてはいけない。いずれにしろ、脚本の内容的にカットが細かくならざるを得ないから撮り方も変わってくるのはしょうがない。銭形海シリーズは今回で3本目。前2作は加藤淳也君の脚本で、ミステリ色が強い室内劇だったので、じっくりと演出していったが、今回の脚本は三宅君で、銭形雷最終回と同傾向のアクション刑事ドラマ風の内容。同じ銭形シリーズでもジャンルの違う傾向のものを撮れるのは楽しいと思う。でも、時間がない中で撮るのはアクションサスペンス風の方が大変かな。事前に割ったカット数が前2作をはるかに超えている。先週撮っていた「トリコン!!!」は1シーン1カットが多かったのでこの差は凄い。でも頑張らなくては。

 しかし、先週の今頃はまだ別の映画の撮影やっていたんだよなあ。

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準備とか仕上げとかいろいろ

 昨日は昼過ぎから、「トリコン!!!」の編集&音楽打ち合わせ。編集の方は最初の編集でストライクゾーンに大分近くなって繋がったきたので、後はよくなることを考えて楽しい作業ができそうでほっとする。音楽の方は音楽プロデューサーの長岡さんや作曲の上杉さんとイメージの擦り合わせ。撮ってきた映像が頑張って70年代的路地裏アクションに成功していたので、久々に和製ハードボイルドをやろうと盛り上がる。打ち合わせ終了後は、ドリマックスでロケハン打ち合わせや美術の原稿チェック。

 今日は朝から「銭形海」の為に東京中をロケハン。この間も美術の竹さんとは東京~横浜~東京と言うロケハンを敢行していて、大体同じ道を走るものだからデジャブになる。ロケ地は概ね満足だったのだが、明後日の予報が雨予報で今日ロケハンして来た場所が使えなくなる可能性もあるので、大きな気持ちでロケハンしておく。つまり土壇場の変更にいつでも対応できるようにしておこうと言うことだ。

 夜は日本シリーズを観ながら妻と越後豚で豚しゃぶ。美味しいが日本シリーズはつまらない。このまま中日の4連勝で終わってしまうのかな?最近は一方的なシリーズになることが多くて、やはりもつれて7戦目まではやって欲しいとも思うが・・・ファイターズ先発のルーキー吉川は頑張っていたと思うけどね。岩瀬が出てくる前にテレビから離れて、ロケハンのお浚いしながら割り本作りを途中まで。後は明日だな。

 とにかく空よ明後日は晴れてくれ!

Sn340133 写真はTBSへリポートロケハン中の助監督浜君と撮影の矢崎さん。

 

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2007年10月29日 (月)

オリバーヒルシュビゲール インベーション

 午前中に「銭形海」のカット割をやって、昼からは川崎の109シネマへ妻と「インベーション」を観にいく。ジャック・フィニイの「盗まれた街」の4度目の映画化だそうだ。ドン・シーゲルの「盗まれた街」も、フィリップ・カウフマンの「SF ボディスナッチャー」も傑作なので、オリバー・ヒルシュビーゲルのこの映画化も期待して観に行ったが、期待を裏切らない身の丈にあった娯楽SFホラーだった。最初はカットが異様に細かくて、ちょっと観づらいなあと思っていたが、中盤からの逃亡編に話が進むと完全にニコール・キッドマン1人称の展開で、息をつく暇もなく、カーアクションのサービスも満載で、久しぶりにB級SF映画を堪能。いや、ニコール・キッドマンと007ダニエル・クレイグが主演なんだからB級映画ではないか。

 最近アメリカ映画ですらも脚本が面白くない映画が多いなあと、思っていたところだったが、「インベーション」の脚本構成は実に巧くできている。余計な贅肉を削ぎ落とし、無駄な恋愛話もなければ、無駄な破壊シーンもなく、ただただ、主人公を追い詰めて直線的に進む物語の遠心力が素晴らしい。日本映画も見習わなくてはならない脚本だろう。

 いい映画を観たなあと思って帰宅すると、先週アップした映画のラッシュがDVDに起こして届いていたので、早速チェック。うーん見事に「勝手にしやがれシリーズ」になってしまっているではないか・・・。同時にプロデューサーから音楽打ち合わせをしてくれとの連絡も入る。ラッシュをパソコンで観ながら編集箇所のチェックと音楽のアバウトなライン引きを同時にやったら、目がすっかりくたびれてしまった。仕上げは、もう少し計画的に進んで欲しいものだ。

 この間に「銭形海」のスタッフから連絡が入って、こちらは撮影もしていないのにもう仕上げスケジュールが確定。明後日は、ロケハンだ。

 

 

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娯楽と理想の鬩ぎあいの中で

 昼から2時間ほどジムで汗を流して、その後プロット打ち合わせ。ジムの方は風邪→撮影現場とおよそ1ヶ月ぶりだったのだけど、それほど体重に大きな変化がなかったので一安心。500グラムほど増えてはいたが、数回ジムに通えば落とせる許容範囲。

 打ち合わせの方は昨年からずっと練っては叩いているホラー企画。今は、安里麻里の紹介で知り合ったライターに練ってもらっているが、中々才ありそうなので楽しみ。僕の方が落ち着けば、もっと本格的に進むだろう。ところで彼は或る映画学校の出身なのだが、学校で教わったことと正反対のことをテレビ局や映画のプロデューサーから指摘されることが多くて苦労することがあったと言う。「プロットに心情を書くな」「出来事だけで物語を進めろ」が、実際に仕事に行くと「確り登場人物の心情を言葉で説明して欲しい」となるらしい。映画学校で教わることは理想だ。ただ、残念ながら選択肢はプロデューサー側にあるのだから、「説明して欲しい」と言われたらライターは説明しなくてはいけないと思う。しかし、自分が理想としている監督たちに教えられたことは間違ってはいないし、映画にとっても必要なことだ。しかし、仕事をすると言うことはまた別なことだと認識しなくてはいけない。映画もテレビドラマも商品だからだ。

 映画の二元化が激しく進んでいる状況は、企画者側だけではなく、こうした理想にとり付かれて、商業作品を拒否してしまう作家側にも責任はあるかもしれない。と、思う。もっとぎりぎりの鬩ぎあいの中で、娯楽と理想を両立させていく映画を創る努力をしなくてはいけないのではないかと思う。傷つくことを怖れずに、自分のプライドも時にはかなぐり捨てて裸一貫で頑張らなくてはいけないと思う。それが映画への本当の愛ではないだろうか?

 と、言うわけで僕自身は大量生産しながら、娯楽と理想の鬩ぎあいの中で、新しい映画を創ることに希望を抱いている。

 

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浦島太郎の後裔

 昨日は終日休みで、撮影中にCSの日本映画専門チャンネルで放送されていた成瀬巳喜男の「浦島太郎の後裔」を観る。タイトルからは想像できない珍品。でも相当に社会風刺的な内容で、一応社会派に入るのかな?最初は戯曲の映画化なのかと思われるような演出(脚本も)で、物語そのものは退屈だったりするんだけど、後で調べるともとはキャプラの「スミス都へ帰る」なんだそうだ。ざっと物語を書いてみよう。

 ラジオ局で「あああああああうううううう!」と叫ぶことで、戦後すぐの国民の人気者になる浦島五郎は、新聞記者高峰秀子の勧めで、国会議事堂のテッペンで「ああああああううううう!」を叫び始めることになる。この「叫び」は戦争に負けた当時の人々の心を打つものとして、さらに浦島の人気は広まる。この浦島が国会議事堂の頂上で叫ぶ場面はミニチュアを使った円谷英二の演出になるが、ヒゲモジャの藤田進の雰囲気が「キングコング」のようにも見えないことはない。やがて、浦島はろくでもない政党に利用され、政党の大物の娘は浦島を一人占めしようと誘惑を始める。浦島の人気で、この財閥の手先の政党はやがて、第1党としての地位に登りつめていく。が、良心の呵責に耐えかねた浦島は党大会の演説に乗り込んで真実をぶちまける。

 と、ここまで書いてもメチャクチャなストーリーであることがわかる。これ、岡本喜八とかが後年描けばもっと軽くてコメディ活劇になったんだろうけど、成瀬の演出はいつもどおりで、街中を高峰秀子が歩くカットは「浮雲」や「乱れる」でも観られるような静かな活劇性の中で構成されていく。だから、どこか覚めているというか、ちっとも話が盛り上がらないままクライマックスに突入していく。大勢の観衆の前で演説する映画は多いが、僕はグル・ダッドの「渇き」を想像してしまった。

 成瀬の歴史の中でも相当に評判はよくない映画だが、僕には充分楽しめました。

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