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2008年11月28日 (金)

「学校の階段」の成功と黒川芽以

今日、「学校の階段」の何度目かの印税が振り込まれた。正直、想定を超える金額だった。この手の映画は大体、発売当初の印税で終わってしまうことがことが多いが、様々なコンテンツ会社が集まって製作された結果が出てきたと言うことなのだろう。角川の営業力と言うのも大きいかもしれない。DVD発売から1年を経た今でもこの作品は利益を生み出し、今年の営業利益だけで制作費を充分越えるものになったと思う。これは、原作選びからキャスティングに至る角川の徹底的なデータ戦略が功を奏したとも言えるのではないだろうか?そういった意味で黒川芽以を主役に持ってきたことは大成功だったと思う。彼女は充分数字を持った女優なのだ。

 当初の企画では原作どおり男の子を主役に据えたプロットを僕は書いた。原作から削ったのは、家の中の設定だけで、後はほぼ原作どおり。この時、女性のメインキャラはゆう子だった。転向してきた神庭とゆう子の関係を軸にした物語にしたように記憶する。しかも当初のメインコンテンツはGYAOによるネット配信だったので、1話15分づつの4話~5話構成にすることなども考えられていたように思う。その後、プロットから脚本に移行していく段階で主役を女性にして欲しいという要請と、80分程度の映画にして欲しいという要請が来た。主演を黒川芽以で行くと言う。そこから1ヶ月ほどの時間を貰ってプロットを書き直した。この間、Bsiの丹羽さんにも相談に行った。黒川芽以は丹羽さんが大事に育てている女優の一人であり、僕としては筋は通しておかないといけないと考えたからだ。丹羽さんは「角川なら間違いないからどんどん進めてください」と言う快諾を戴いた。

 一方でそれ以外の女優、男優たちのキャスティングは徹底的なデータ重視で進められる。それぞれのグーグルでのヒット数と、それぞれが出しているDVDの売り上げ枚数の一定以上の成果。そこからさらにそれぞれのキャラクター合うかどうか?いくつかのコンテンツ会社全てが納得できて数字をもたらすことが出来るキャスティングが重要だった。だが、一番はやはり黒川芽以だろう。

 黒川芽以は確かに連続ドラマの主役で地上波を賑やかす様な存在にはまだなっていない。しかし、確実に女優としてのキャリアを積み上げ、誰よりもファンを愛し、その結果が製作から2年を経た今でも利益を生み出すことに繋がっている。僕は何度か黒川さんと一緒にイベントを行ったが、この地道な積み上げによる成功が逆に言うと数年たってようやく出てきたと言うことかもしれない。

 世間はもっともっと黒川芽以に注目すべきだ。黒川芽以は確実に数字を生み出せる。これは「学校の階段」が証明して見せた。多くのコンテンツ会社を集めるのは簡単ではないので、中々第2弾と言うことにならなかったが、まだまだ黒川芽以はいける。出来れば彼女の主演映画をまた撮りたいと切に思います。

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コメント

良い成果が出た事は大変嬉しいかぎりです。

是非、第2弾お願いします。

投稿: kawachin | 2008年11月29日 (土) 03時43分

正直、彼女の実力を評価している熱烈なファンとして
監督の書いてくださったこの記事は猛烈に嬉しいです。泣きながら読ませていただきました。

監督がここ数年「映画秘宝」誌での「ベストガール」に選んで下さっていること、その際のコメントでも現場を代表して芽以ちゃんの魅力を伝えて下さっているのはありがたいです。

僕たちファンも芽以ちゃんを応援することで大切に育てて行きたいので、監督もこれからも何度も芽以ちゃんを起用していただいて大切に育てていってください。

増村保造監督作品における若尾文子さんのように、佐々木浩久監督作品における黒川芽以になることを期待しています。

投稿: ぼんちあげ | 2008年11月29日 (土) 08時06分

 
「学校の階段」は単館公開に近い状況ながら、ほぼ毎週のようにイベントが催されたり、製作側の熱意がムーブメントとして確固たるものになったんじゃないかなあとも思えました。(私もマラソン観覧企画で"腕章"獲得しましたし…。)
 
 黒川嬢も既に"若手女優"の位置から本格女優へステップアップするに充分なキャリアを積んでいるのでしょうが、もう一つ"毒"がない印象が対世間的に弱いのかなぁ。とも思ったりしています。
 
 かれこれ数年間彼女の出演作品を拝見させていただいておりますが、彼女の持つ"表現者"としての貪欲さが画面を通じて伝わりにくいように思えるのは私だけでしょうか、単なる優等生的な女優さんは星の数ほどいる中でも、黒川嬢は"女優"として"演技"にはかなり頑固なタイプとお見受けしました。 その彼女の"こだわり"が興味のない視聴者を引き込む事が出来た時、地上派ドラマの主役格をはれる女優となるような気もします。

 まぁ、何が何でも地上派ドラマでなくてはならない理由は私にはないのですけれども。
 
以上、長文失礼しました。

投稿: にこべん | 2008年11月29日 (土) 14時55分

ちょうど先日、「ニュータイプ ただ愛のために」の初日舞台挨拶のために早朝並んだのですが、1年前の「0093 女王陛下の草刈正雄」の時との列の長さの違いに黒川さんの持つ数字を実感していたところなので、個人的にとてもタイムリーな話題でした。

黒川さんの世代は競争が激しく、なかなか活躍の場がまわってこないのが、ファンとして歯がゆいところです。大河ドラマなんか見てても、長女と三女に挟まれて損をしてるなぁと思ったり。。。

素人考えですが、私はいっそのことこの状況を逆手にとって、黒川さんには若くて才能ある監督や演出家などの人たちとの沢山の出会いをして欲しいと思っています。おそらく現在の黒川さんは、持ってる実力や数字に対してコストパフォーマンスのいい女優さんではないかと思うので。
5年先10年先を考えると、その出会いが彼女の大きな財産になるのではないかと思います。

投稿: nan | 2008年11月30日 (日) 17時21分

成功してほしいですね。自分は何もしてあげられませんが、きっと彼女なら出来ると思います。

投稿: ファン | 2008年11月30日 (日) 22時19分

イベントで監督と握手をしてもらって思ったのですけど…
監督にまた芽以ちゃん主演映画を撮って欲しい!と思いました。

ごつくてあたたかい、とても安心できる手でした。

何年でも待ってますので、映画お願いします。

またイベントがあれば握手してくださいね。

投稿: MOONLIGHT RAMBLER | 2008年12月 1日 (月) 03時53分

こちらには初めての書き込みとなりますね。
いつもお世話になっています(o^-')

「学校の階段」が大成功したのはとてもうれしいです。
大好きな映画ですから。

「学校の階段」のイベントでお逢いしたときにお話しした
とおり、監督と芽以さんのコンビには、何か特別なものが
あると思うんですよ。
「佐々木組の黒川芽以」と言われるくらい、監督には
芽以さんの映画(とTV作品)をたくさん撮ってほしいなと
いつも思っています(^_-)-☆
「トリコン!!!」の3作目で謎のひととして登場したら
面白いだろうな、とかいろいろ。
期待してますよ!

投稿: 木林森 | 2008年12月 1日 (月) 22時16分

 黒川芽以さんファンの皆様、大林さんコメントありがとうございます。本当は1人1人にコメント返さなくてはいけないところなのですが、PCが壊れたままで中々更新もままならない状態なので、こうして一括コメントになってしまいました。
 
 去年のイベントで雨が降って寒くなった時に、僕が動員の心配をすると「私のファンたちはそんなに柔じゃない」みたいな力強いことを言って、黒川さんとファンの皆さんの間の厚い信頼関係を垣間見た気がしました。
 去年も言いましたが、黒川さんが目指すべきは古くならない女優さんだと思うんです。
 小津安二郎監督の「宗方姉妹」と言う映画の中に田中絹代さんの言うこんな台詞があります。

「あたしは古くならないことが新しいことだと思うのよ。本当に新しいことは、いつまでたっても古くならないことだと思っているわよ。そうじゃない?」

現在は中々「正統派」の芝居が受けにくい時代です。リアリズム重視、雰囲気重視でメリハリがあり過ぎると若手の作家性の強い映画の監督たちは敬遠しがちなところはあると思いますが、それは恒久的なものではないと思っています。黒川さんのような本格的な芝居の巧さが必ず評価される時は来ると思います。来なくちゃ困ります。
 将来の大女優になるためにも、腐らず地道にこれからも自分の道を歩んでいくべきかなと思います。
 
 他人を蹴落としても自分が一番になりたい。こういう人が生き残っていく芸能界ですが、黒川さんはそう言った己の欲望に忠実な人ではないと思うので、そういう人たちに負けない「何か」を見つけ出すことは必用なのかもしれませんが・・・。

投稿: 佐々木 | 2008年12月 2日 (火) 23時14分

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