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2008年11月 6日 (木)

レッスンで思う

 午後から夕方まで成城の某所で個人レッスン。今回は舞台での本格的ミュージカル芝居を目指してる子へのレッスンなので、東宝のミュージカルに出演していた奥さんの力が役に立つ。今日は、その奥さんが昔出演していた宮本亜門演出「サウンドオブミュージック」の台本の一部をテキストに使って最初のレッスンだった。やはり脚本が素晴らしいので、何を演じて表現すればいいか端的にわかるシーンでテキストとしては最高だったと思う。

 で、今日思ったことは、やはり若い女優さんも俳優さんも、脇役でいいから、できるだけ早い時期にこういった大きなメジャーな舞台を踏むことが大事なんじゃないかと思うんです。と言うのも、台詞やシーン構成が確りした古典をもとに演じていくってことが一番芝居が「巧く」なるのは間違いない。ニュアンスだとか雰囲気とかそういったものに逃げないで芝居を巧く演じると言うことを確りやれるようになる為には、シェークスピアとか菊池寛とかそう言った演劇を経験していくことが重要なんじゃないかと思います。一度構築してから崩していく。これは映画でもなんでもそうですが、最初から崩れたままのものを目指すんじゃなくて、本当はまず王道を進んでその王道を極めてから芝居を崩していけばいいのかなと。

 先日亡くなった峰岸徹さんと呑んだ時にもこういう話になって、峰岸さんも一度は東宝映画でアイドル男優のようにデビューして二枚目路線を行こうとしたのだけど、芝居がどうにも下手で一度東宝を辞めて新劇の養成所に通って数年後再び大映で再デビューした時のことを語ってくれましたが、「そうしないと自分は生き残れないと思った」と言う言葉が重かったです。時間的な余裕が現代にはないから、そう言う遠回りをしていくことが中々出来ない時代になっていると思いますが、可能ならば若手の女優さん俳優さんたちもどこかでもう一度新劇の養成所に通ったりすることがもっとあってもいいんじゃないかと思います。

 そう言えば、宇津井健さんも中年になって「新幹線大爆破」と言う映画で久々に主演をやることになった時、自分の芝居を磨く為にもう一度新劇の養成所に通いなおしてから撮影に臨んだそうです。そう言う志を持った人はいまでもちゃんと活躍しています。

 役者だけじゃなくて、僕ら監督も常に基本は古典に学んで、そこから崩していくことを忘れてはいけないかと思いました。だから少しでも時間があるときは映画を観なくちゃいけないんです。 

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