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2008年5月11日 - 2008年5月17日

2008年5月17日 (土)

井上梅次と女は夜化粧する

 撮影とロケハンが一日の間にめまぐるしく入れ替わった時はアドレナリン全開だったのに、クランクアップして1日休むと急に気力が萎えてしまった。今日は映画を観たり野球を観たりしたいなあ。天気もいいから本当はどっかに遊びに行きたいです。が、午後から次回作の美術打ち合わせなんだよなあ。

 ところで昨日スカパーで井上梅次の「女は夜化粧する」って映画を観ましたが、これが中々の傑作であった。おなじ銀座のバーもので主役が山本富士子と高峰秀子の違いはあるけど、常連客が森雅之だったりと成瀬の「女が階段を上がる時」と同じような映画なのに、こっちはミュージカル仕立てのシーンもあったり原色の照明が派手で、成瀬の静かな演出とは対照を成していておもしろかった。山本富士子と言う女優は増村の「氷壁」の時なんかにも思ったんだけど、美しいと言うよりなんか気味の悪い色気があって、ジャパンファムファタールな要素があったと思う。エロイですよ。なんか湿っぽくて。その山本富士子と客の森雅之のベッドシーンとか、ベッドに2人が倒れこんだ瞬間に照明がなんかどろーんとピンク色に変わったり、山本富士子の嫌らしさをさらに強調する演出で、成瀬映画で出色の演技力を見せる森雅之ですら下元史朗みたいな演出されてドキドキさせられます。それ以外にも室内での芝居のつけ方が非常に巧くって、井上梅次と言う監督はもっと映画史でも評価されるべき監督なのではないかと思ってしまいました。

 ちなみに今から24年前に「ハングマン」と言うテレビシリーズの助監督を1か月だけやった時に井上監督についたことがあるんだよなあ。僕がわざとデニムのジャンパーをブリーチかけて色落ちさせたのを着て、穴のあいたジーンズを履いて現場に行ったら、助監督と言うのは貧乏で金がないもんだからそう言うものを着てくるのだ。と言う先入観から、お爺さんが着るような黄土色のカーディガンを井上監督が持って来て僕にくれたのを覚えています。とてもじゃないが20代前半の僕はそれを着て日活撮影所にいくのは恥ずかしく、鞄の中にカーディガンを突っ込んでセットに入る前にかばんから出して着ていたのを想い出します。余りに現場がハードで一番下っ端助監督だった僕にとっては当時、井上監督の演出がどうであったかは思い出せません。

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2008年5月16日 (金)

クランクアップ

 天候不良でスケジュールがマイナーチェンジしたけど、なんとか無事に少女のデビュー作を撮影終了。元気なクランクアップで良かった良かった。撮影初日から考えるとみるみる成長したのではないでしょうか?きっと大きく羽ばたいていってくれるに違いないと思います。だって本当に素敵な子ですから。

 それにしても撮影とロケハンを同時に行った二日間はくたびれた。今日は脚本直しですね。午後からはジムにも行こうっと

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2008年5月15日 (木)

撮影やロケハン

 今日は朝早くから午前中まで荻窪のハウススタジオで「東京少女」の撮影。午後から次の監督にバトンタッチして、次の映画のロケハンで都内~川崎~新横浜~横浜を周る。ハウススタジオのロケが終わって荻窪までプロデューサーの小板さんに送ってもらった時、「今夜の横浜スタジアムは来ますよね?」と言われるが、残念ながらロケハンが21時近く過ぎまでかかったので水沢エレナちゃんの始球式にも間に合わず、流石にヘロヘロになっていたのでスタジアムへは行かずそのまま帰宅。始球式番組は妻にHD録画して貰っていたので、そのうち観るでしょう。

 帰宅後は寺原が9回を丁度抑えるところ。2連勝。ここのところBsiで始球式の時はベイスターズが3連敗だったので、見事に水沢エレナちゃんがそのジンクスを打ち破ってくれたことになる。水沢エレナちゃんが始球式やって、ベイスターズが勝つなら毎試合エレナ始球式やってほしいところです。そう言えば、以前にホークスの多村選手に聞いたけどやはり始球式は、おじさんが半被着て投げるより若い女の子のタレントの方が野手は嬉しいとのこと。投手の方は集中したいところなので、それどころではないそうですが・・・。

しかし、我ながら今日もロケとロケハンしかも全く違う作品を同時進行と言うのはよくやっていると思います。でも、どっちの現場のスタッフも優秀で大好きな人たちなのでストレスは全くなし。頭の切り替えも簡単にできちゃうから、体力さえ持てば全然問題ない。

 明日は朝から横須賀~横浜~川崎とロケハンしてから、夕方都内で「東京少女」の撮影に合流し、残っているシーンを2つほど撮ってクランクアップです。

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2008年5月13日 (火)

打ち合わせ&銭形海オンエア

 今日は雨の影響で僕の撮影は15日に振り替え。午後から広尾のOZで一瀬さんと某企画の打ち合わせをしてきました。脚本書いている南川君は風邪をひいていて辛そうだったが、企画の方向性は間違っていないことを確認。僕の撮影が落ち着いたところで彼とはもう1度打ち合わせすることに。誰も見たことがない新しい映画が出来ることを祈り解散。

 しかし、この寒さと雨は身体にきついですね。打ち合わせ終了後は川崎に寄って妻と合流し、総菜を買ったりスパークリングワインを買ったりして帰宅。帰宅後はラザニアとローストビーフとホウレン草とチキンのサラダでワインを呑む。我が家では必ず料理を創るのでこう言う食事は珍しい。ラゾーナの地下の洋食総菜は美味いが、外で買って食べるならこれくらい美味しくなくては意味がない。夕食を食べながら横浜ー巨人戦をテレビ観戦。裏切り者クルーンを打っての同点~逆転劇は胸のすく思い。

 ところで本日は僕が演出した「銭形海セカンドシーズン」が地上波オンエアとなりますので、未見の方は是非観てください。深夜の3時10分頃からですのでビデオなどに予約録画で是非とも・・・。

 明日明後日は、午前撮影~午後ロケハン 午前~午後ロケハン~夕方~夜撮影で早朝から夜中まで、別の映画の準備とロケが並行して行われると言う結構きついスケジュール。でも楽しい。なんのことはない。気持ちを切り替えて頑張ります!

 

 

 

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大脱獄 ネタバレあり

 今日は撮休なので「大脱獄」残りをHDD鑑賞。70年に撮られたジョセフ・F・マンキーウイッツの映画は「暴力脱獄」であるとか「アルカトラズからの脱出」と言った脱獄ヒーロージャンル映画風に見えるが、実際はもっと人間の欲望が噴出する「黄金」のような物語をあくまで軽妙に描いた西部劇である。冒頭に出てくるリー・グラント(脱ぎあり)以外は、カーク・ダグラス、ウオーレン・オーツ、ヒューム・クローニン、バージェス・メレディス、と言った囚人軍団さらに規律を重んじる署長のヘンリー・フォンダと男臭いオッサンだけの物語なのだが、それでいて男の友情とかが絡むわけではなく、ひたすら己の欲望にのみ忠実と言う脚本が素晴らしい。ひと癖もふた癖もある囚人たちVS官僚的な看守の対立。やがては囚人たちが自由を獲得。と言う単純な「自由な国アメリカ」のある側面を描き出すための囚人映画ではなく、ひたすらに活劇に終始する物語。脚本はロバート・ベントン(夕陽の群盗)とデビッド・ニューマンで当時のパンフなんかを読んでも「俺たちに明日はない」のコンビが再び挑んだニューシネマの傑作みたいな売られ方をしているが、「俺たちに明日はない」の何十倍も面白いのは、ジョセフ・F・マンキーウイッツとアーサー・ペンの演出力の差と言うだけではなく、物語の力強さと言う点で「大脱獄」の方が優れているかもしれない。

 とにかく、2時間20分次から次へと悪い奴らが騙し合って主役のカーク・ダグラスは自分を慕っていたウオーレン・オーツらを裏切って全員殺し、さあ金塊一人占め。と、思った矢先にガラガラヘビに噛まれて死んでしまい、結局お宝は品行方正の塊のヘンリー・フォンダが一人占め。刑務所の所長職を放り出してメキシコへ逃げて「彼はその後幸せに暮らしましたとさ」とテロップが出て終わり。

 もともとロバート・ベントンたちは当時流行りのニューシネマ風のアンチヒーロー自滅劇を思って脚本を創ったのかもしれないが、ジョセフ・F・マンキーウイッツの演出が相当に確りとした活劇映画に造り上げてしまったと言うことなのだろうか?

 リチャード・フライシャーとかマンキウイーッツのような50年代に活躍していたメジャーの大監督がこういった若い人の脚本でニューシネマ風の傑作映画を撮っていたり、70年代初頭のアメリカ映画と言うのは若手、中堅、大ベテランの監督たちが次々に傑作を連発し、映画史的にも稀有な傑作が入り乱れたかなり注目すべき時代だったのではないかと考える。
 
 批評家の方々には、70年代アメリカ映画について確りとした批評研究本の類をそろそろ出してほしいと願います。まあ売れないと思いますが・・・。

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天気予報に騙されたア

 昨日より気温が上がると言う予報で、日曜よりも軽装で出かけたらもう寒くって寒くって。赤坂での早朝ロケはきつかった。少女は半袖のワンピースに素足サンダルだったからもっと寒かったろう。が、よく頑張った。僕は午後から別の作品の打ち合わせで、1度撮影を抜けて夜にまた撮影に合流。彼女は日々成長していき嬉しい限り。この番組が放送された後はCMや映画ドラマに引っ張りだこになるんじゃなかろうかと勝手に予測する。でもこの勘は間違いないだろう。明日は雨で予定が崩れ、僕の方は撮影なし。でも2本目は明日も撮影があるみたい。頑張れ!

 僕は午後からさらに新たな別の映画の打ち合わせです。頭の切り替えが早い自分で良かったとつくづく思う今日この頃。

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2008年5月11日 (日)

撮影順調

 まあ、天候にはいろいろあってスケジュールも変わりそうな雰囲気もありますが今のところは撮影は順調。主役は勘がいいので一度注意したミスは二度としない。僕も珍しく人物の心理に沿った演出を今回は心がける。そもそも心理描写と言うものがあまり好きではないので、人物の心理状態などあまり信用はしていなかったのだが、若い子を引っ張っていくにはやはり登場人物の心理に沿った説明をして役を理解させた上で動かしていくのが早道だと知った。これは自分がカメラの向こう側に立って、演出される側になって初めてわかったことではあります。つまり、自分が納得していない感情の動きを自然に見せるのは至極難しいのだと言うこと。ここの登場人物はいまどう言う感情だから動いたのか?動くのか?を、たとえ嘘でも言ってあげなくてはいけない時もある。

 「気持なし!」と言うのは清水宏監督の言だし、「気持なし!」と言うのは逆に相手が巧い俳優だから言えた言葉ではないかと思う。若い経験則がない俳優やタレントに「気持なしで動け」と言うのは禅問答のようで却って難しいのではないかと思った。

 さて明日は早朝から赤坂でロケです。

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