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2009年8月20日 (木)

久々に新宿で映画を観る

今やっている企画の参考にと「コネクテッド」を観に新宿まで出向く。新宿武蔵野館と名乗っているが、ここは数年前まで「シネマカリテ」だったところだな。7階にあった新宿武蔵野館は6年前に閉館して、ミニシアターの「シネマカリテ」だった場所が、「武蔵野館」を名乗っている。昔は新宿武蔵野館は東口では一番見やすくて大きな東宝洋画系の劇場で、高円寺に住んでいた頃は、武蔵野チェーンの小野さんから戴く招待券でしょっちゅう映画を観に行っていた。想い出に残る映画はフィリップ・カウフマンの「ライトスタッフ」かな。丸の内線の駅を降りて一番近い映画館だったので、ここと新宿ローヤルはかなり通った記憶がある。現在の新宿武蔵野館は、川崎のシネコンに慣れてしまったいま、あまりに劇場も画面も小さくてびっくりしたけど、「カリテ」だった時代は、ミニシアターブームのど真ん中だったからこれで良かったんだろうな。

  そういえば、ミニシアターブームの直前の80年代には随分と評判の悪いただ単に小さな映画館が多く出来た。一番酷かったのは、「新宿東映パラス3」だ。これはもう、畳一枚くらいの大きさのスクリーンで、しかも入ってすぐに柱かなんかがあって非常に観づらい映画館だった。むかし、新宿東映に勤めている友人がいて、かつて「ラストエンペラー」をムーブオーバーで上映した際に「こんな画面では嫌だ、金を貸してくれ」といわれて閉口したことがあったそうだ。僕はここでインド映画の「DDLJ」を観た記憶がある。

 さて「コネクテッド」であるが、「セルラー」と言うハリウッド映画を香港でリメイクされたものだが、ハリウッド版に比べてすべての表現が濃くなっているところがとてもアジア的で良かった。ベニー・チャンの演出は「香港国際警察」の時にも思ったけど、人間の焦りとか怒りとかそう言う原初的な感情を激しいアクションと結びつけてうまく表出させることころが、香港映画界の中でも異彩を放っていると思う。ただ単に見世物としてのアクションではなく、観ている感情にキリキリ迫る緊張感を終始伴ったアクションと言うべきか・・・。ハリウッドスリラーを単なるホンコン的パクリではなく、確りとアジア風味で味付けした一級の娯楽作品に仕上がっていた。ただ、気になるのは香港の俳優が時々アメリカ人風の仕草をするのは、「男たちの挽歌」の頃から変わらないが、そうするとそこだけB級風味になってしまうのは勿体無い。その意味でも悪役を演じた中国人俳優のリウ・イエの本気度の芝居は良かった。

 ところで、映画が始まる前の広告で久しぶりに「焼肉の長春館」のCMを観たけど、25年前と全く同じCMをニュープリントで上映しているのに感動してしまった。その昔は新宿の映画館ではどこでも流れていたCMだったが、いまだに存在しているとは思わなかった。あそこに映っている老人の客とかもう確実に死んでいるだろうな。歌舞伎町では「スーパーエニイ」、「オスローバッティングセンター」と言ったローカルCMが流れていたが、劇場で段々CMが増えてもういい加減にしろよ、と思うことが多くなっていく中で、不思議とああいったちょっとダサイローカルCMは何度見ても許せたのを思い出す。

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